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人丸山
【ひとまるやま】


「ひとまるさん」とも呼ぶ。古くは赤松山とある。明石市の明石城跡内の人丸塚のある丘をいう。石垣が組まれているが洪積台地の末端で標高20m。明石海峡を見下ろす要害の地で,嘉吉の乱や天文6年尼子氏播磨攻めの時,陣が張られている。人丸山と呼ぶのは人丸塚があるためで,塚の由来はこの地にあった楊柳寺(弘仁3年空海の創建との伝承あり)の僧覚証が仁和年間に,柿本人麻呂の神霊が丘の上に止まっているとの霊夢を受け,寺の背後にあった塚を人丸塚として鎮守としたためとの伝承がある(明石市史)。元和4年,小笠原忠真は人丸山に明石城築城を決め,ここにあった人丸社(柿本神社)と月照寺を東の丘に移したが,人丸塚は残した。そのため現在では柿本神社と月照寺のある丘を人丸山と呼ぶ人が多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7162854