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福良湾
【ふくらわん】


淡路島南西部,三原郡南淡町にある湾。鳴門海峡に突出した門崎(とさき)と登崎の両岬間の沈水谷に形成。福良の地名も富久良美・富久呂の意味で湾形が袋状であることによる。内湾にある煙島(竹島)・洲崎の2つの小島によって外海からの風波が防がれ,島中屈指の天然の良港をなす。湾内で行われているハマチ養殖は島内随一。四国連絡フェリーボート発着場がある。煙島は周囲約400mで,暖地性の原生林に覆われている。洲崎は長さ約33mの砂州島で,東岸に延びる蛇の鰭の州と宝永年間の地震による津波で切断されるまで地続きだった。蛭子神社がある。当湾にも平家伝承がある。外湾にある大園島(沖の刈藻島)は屋島へ敗走の途次安徳天皇の仮寝した所といい,煙島も一ノ谷合戦で散った平敦盛を荼毘に付した煙が立ちのぼったことにちなむという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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