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再度山
【ふたたびさん】


別名を多々部(たたべ)山という。神戸市中央区の北部にある山。標高470m。南には諏訪山が位置し,その南に県庁がある。東は再度東谷,西は再度谷に挟まれた峻嶺。地質的には黒御影と呼ばれる布引花崗閃緑岩よりなり,一帯は老木が樹海をなし,突出した山形と相まって海上の目印となり,英国版海図(明治元年)にはWooded mountと名付けられている。山の南斜面に神護景雲2年和気清麻呂創建という摩尼山大竜寺がある。弘法大師が入唐する際,この山に登って求法を祈願し,帰朝後再び登山したことから,再度山の名が起こったと伝えられている。山麓の再度谷から登るのが本道の大師道で約1.6km。城ケ口から再度ドライブウエーを登れば約5.5km。再度山北東に続く山上の平坦地は再度公園(北区)として憩いの場となっている。建武年間赤松円心が多々部城を築き,範資・光範と続き,南朝勢との攻防があった。近世は再度越を通じて山田との交通路となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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