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舞子ケ浜
【まいこがはま】


舞子ノ浜ともいい,かつては山田浦ともいった。明石海峡に面した神戸市垂水(たるみ)区の舞子地区を中心とする海岸。「地名辞書」は烏埼(からさき)以東を舞子の長汀,以西を明石の曲浦とするが,現在は烏埼より西,山田川河口付近までを指す。山田荘を領した平清盛が当地を愛したことが知られている。海岸の磯馴松は鍋島侯が千両松と賞讃し,淡路島を目前にする明媚な風光に和して,近世には須磨・明石と並ぶ景勝地となった。明治期に至り,県立舞子公園の設置,有栖川宮家別邸(現舞子ビラ)・呉錦堂別邸(現孫中山記念館)など貴顕の別邸から旗亭・療病施設などが建設され,風光をめでる地となった。のち,神明道路(国道2号)拡幅整備が進み,長汀曲浦の海浜は姿を変え,現在では海水浴場や老松も昔の面影は薄れている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7163674