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増位山
【ますいやま】


姫路市の市街地北にある山。標高259m。西は広嶺山に連なり,東は市川の谷で限られる。北に有明の峰,西北の谷奥に播磨六か山の1つ増位山随願寺がある。山の北側,そうめん滝から随願寺・蛇が池・広嶺山に至る山道は山陽自然歩道の一部。山地全体は西播丘陵県立自然公園のうち。北の峰を有明の峰といい,在原業平の歌「播磨路や糸の細道わけゆけば砥堀に見ゆる有明の月」が残る。この峰に昔伊勢両宮を勧請し二社高宮と称した。のち総社に移したという。中世末,ここに構居があり安芸法印が城主であったが天正元年落城。ここより北方数kmの所にある弥高峰には弥高山仙源寺があったが,延徳2年攻略されて同寺の釣鐘が広峰神社に移され,更に寛政6年安室の勝瑞寺に移り現存している。弥高峰には弥高山城があり,永正15年谷沢甲斐太郎が立て籠ったという。南麓白国には,登山口に常行堂があり,播磨西国の札所となっている。常行堂付近には,芭蕉の蓑を埋めたみの塚や蕉風俳諧の道場であった風羅堂跡がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7163723