安位川
【あにがわ】

「やすいがわ」ともいう。葛城山の東斜面より発し，櫛羅(くじら)滝（不動滝）に落ち，御所(ごせ)市小林を経て北葛城郡新庄町忍海で葛城川に合流する。延長７km。河川名は，櫛羅滝の西方にあった安位寺にちなむと思われる。かつて南葛城郡初代郡長が兄川と命名したが（古代地名発掘），現在では北葛城郡新庄町山口―梅室を流下し，御所市小林で合流する支川を兄川と称し，本川を安位川と呼んでいる。両川とも，花崗岩の風化した急斜面を流下するため，砂礫の流出が激しい。そのため砂防ダムを何か所も作ったうえに，両川の合流点に沈澱池を設け，土砂が市街地へ達しないようにしている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7165239