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一之坂
【いちのさか】


一ノ坂・一の蔵王ともいう。吉野郡吉野町橋本にある坂。標高170~200m。吉野川左岸の六田にかかる美吉野橋から,支流の左曽川を船山橋で渡り,吉野山に登る尾根筋の道のいちばん最初の坂の名称。現在吉野神宮のあるあたりの平坦面を丈六平と呼ぶが,そこに達するまでの約200mの坂。吉野山金峰山寺への参詣や,大峰山への修験道の表ルートであり,ケーブルが開通するまでは,大いににぎわった。「一之坂の行者」とよばれる石像を祀った小祠がある。現在は県道桜井明日香吉野線となっている。地形的には吉野川谷底から岩石性の下位の河岸段丘にあがる坂であり,付近の地質は,三波川変成帯に属し,泥質岩の変成した珪礬質片岩,珪礬質千枚岩からなる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7165441