100辞書・辞典一括検索

JLogos

9

伊那佐山
【いなさやま】


宇陀郡榛原(はいばら)町にある山。大和高原南部,宇陀川に注ぐ内牧川水系と芳野川水系の分水嶺をなす。山路岳ともいう。標高637.7m。山名は,古く大和期から見え,神武即位前紀戊午年11月己巳条に神武天皇御歌として「楯並めて 伊那瑳の山の 木の間ゆも い行き瞻らひ 戦へば 我はや飢ぬ 島つ鳥 鵜飼が徒 今助けに来ね」とある。山頂には,都賀那伎神社が鎮座する。西北側と東側斜面の標高500mにかけて湿原があり,寒地性植物群が見られる。西側山腹には,本尊千手千眼十一面観音を有する観音寺(音羽の観音)がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7165473