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宇陀川
【うだがわ】


竜門岳より発し,宇陀郡大宇陀町宮奥から同町大東・拾生・大竹などを経て同郡榛原(はいばら)町に入り,同町下井足で芳野川を合流,同郡室生村の大野・三本松を経て,三重県名張市内に入る。延長26.16km。名張市内で青蓮寺川と合流して名称を名張川と変える。「大和志」によれば「一名萩原川,東西二水が下井足で会い宇陀川と言い,萩原・福智等を経て山辺郡に入る」とあり,このうちの東川が現在の宇陀川,西川が芳野山中に源を発し大宇陀町内を経て榛原町上井足で宇陀川に合流する芳野川を指すと思われる。榛原町と室生村の境界にダムが建設され,室生湖が出現,ダムより下流約1kmの室生川が流入する地点で大きく蛇行する。蛇行によってできた岩壁に,13.8mの大磨崖仏・弥勒菩薩立像が彫られている。なお神武東征伝承に「莬田川の朝原」の地名が見える(神武即位前紀戊午年9月戊辰条)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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