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恩坂山
【おしさかやま】


外鎌山ともいう。桜井市慈恩寺にある山。標高292.5m。「万葉集」に「こもりくの 泊瀬山 青旗の 忍坂の山は 走り出の 宜しき山 出で立ちの くはしき山ぞ あたらしき 山の荒れまく惜しも」(3331)と詠まれている。南北朝期には南朝方の山城があった。「大和志」には「忍坂村東,連亘慈恩寺竜谷村,又有高円山小倉山之支別」とあり,舒明天皇が「夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かずい寝にけらしも」(万葉集1511)と詠んだ小倉山は,当山をさすと考えられている。「延喜式」神名上の式上郡35座のうちに「忍坂山口坐神社」が見えるが,同神社は大和六所山口神の1つで,桜井市赤尾字宮ノ下に比定される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7165951