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葛城山脈
【かつらぎさんみゃく】


奈良盆地の南部西縁,奈良県と大阪府の府県境を南北走する山脈。北は北葛城郡当麻(たいま)町の竹内峠にて二上山と接し,南は御所(ごせ)市域にある主峰葛城山の南方において水越峠を通す構造谷を挟み金剛山と対峙する。花崗岩質の深成岩よりなり,典型的な断層山地で,山地の東西両面に南北性の逆断層が走り,地形的にみて奈良盆地に面して断層崖が連なる。北部の岩橋山から南,葛城山に至る稜線付近には前輪廻性の浸食小起伏面が分布しており,その標高分布は北に低く南に高く,山地の隆起が南方で大きかったことを示している。断層崖のふもとには新旧の扇状地が発達するが,山地を隆起させた断層運動の再現により扇状地面が断層で切断され低断層崖が形成されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7166176