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神岳
【かみだけ】


高市郡明日香村北西部にある山。標高110m。現在の雷丘をさすものと思われる。飛鳥川を挟んで甘橿(あまかし)丘と対置する。いずれも竜門山系から延びる丘陵の残丘の一部で,小さな山。この一帯の古墳は残丘を利用したものが多い。「霊異記」上巻に小子部の栖軽が雄略天皇の命令によって雷をつかまえたのが当地とある。「大和名所図会」には「神岳,真神原,浅小竹原 みな此ほとりをいふなり」とあり,宗尊親王の「見わたせば白ゆふかけて咲きりけり神をか山のはつ桜かな」(玉葉和歌集)と,良清の「飛鳥風うべさえけらし今朝見れば真神が原に雪はふりつつ」(澄月歌枕)の歌を引用している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7166250