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国見岳
【くにみだけ】


国見山とも称す。宇陀郡曽爾(そに)村と三重県の名張市・一志郡美杉村との境にあり,かつての大和・伊勢・伊賀の三国境界に位置するため,三国山ともいわれる。標高883m。隣接して紅ケ岳(860m)があり一つの山のようにみえる。「大和名所図会」には「伊賀見村にあり,勢・伊の二州に跨る。山勢高くそびえて」とあり,また「大和志料」には「曽爾村伊賀見ニアリ,神武帝ノ八十梟帥ヲ誅シ給ヒシ国見丘ハ即此処ナリト云フ」とある。室生火山群の山々の一つで,岩壁もみられる。曽爾村伊賀見からは紅ケ岳に重なって見えない。山頂は笹で覆われ,その一隅に無人の気象観測所がある。山頂からの展望はよく,特に北方の伊賀方面の眺望がよい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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