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神野山
【こうのさん】


山辺郡山添村にある山。大和高原のほぼ中央部に位置する。標高618.8m。昭和33年県名勝に指定。変斑糲岩からなるため,準平原化する過程で残丘状の山としておだやかな山体を示す。山頂から北側には黒色の基盤岩のあらわれた奇観鍋倉渓谷がある。「大和志」には「高峰雄偉出群山ノ上ニ顛有寺」とあり,山頂近くに神野寺がある。山頂と登り道沿いにツツジの群落があり,ツツジが満開になる八十八夜の頃には周囲の村の人々が登山して楽しんだという。かつては歌垣が行われたともいわれる。江戸期には地元の伏拝など8か村の入会山であり,近年はそれを利用して大規模な茶園が造成され大和茶として生産量を伸ばしている。また山麓にはグラウンドも整備され,一帯は県立神野山自然公園に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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