100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

巨勢山
【こせやま】


御所(ごせ)市古瀬の西部にある山。標高296m。山容は円錐形で,低い山だが峰は遠くから望むことができる。高市郡と葛上郡の郡界に位置し,山頂は葛上郡に属した(五郡神社記)。「延喜式」神名上には葛上郡17座のうちに「巨勢山口神社」が見え,高市郡54座のうちに「巨勢山坐石椋孫神社」がある。前者は巨勢山東南の中腹に鎮座するが,古くは山頂に所在したと伝承される(御所市史)。後者も巨勢山の名を付せられているが所在地は不明。「万葉集」に「巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ思はな許湍の春野を」(54)「夫木抄」に「鳴送れこちこせ山のほととぎすきなうの里の松の絶間に」の1首が見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7166909