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墨坂
【すみさか】


住坂とも書く。宇陀郡榛原(はいばら)町西峠にある坂。標高約347m。伊勢街道(現国道165号)の一部をなし,古くから大阪と伊勢を直線的に結ぶ交通の要所であった。「大和志」に「墨坂,萩原村の西に在り」とある。「書紀」には八十梟師が神武天皇東征の軍を防ごうと女坂・男坂に兵を置き「墨坂に焃炭を置けり」と記される。さらに,「墨坂の号は此に由りて起れり」とあり,地名の由来が記されている。墨坂には墨坂の神が祀られ,この神は「古事記」崇神段に「宇陀の墨坂の神に赤色楯矛を祭る」とある。これが墨坂神社であり,現在は市街地の南宇陀川南岸に移動した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7167627