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高倉山
【たかくらやま】


宇陀郡大宇陀町松山の南東にある山。標高440m。神武東征伝承に見える。神武天皇は「菟田の高倉山」の嶺に登り,城内を遠望したと伝承される(神武即位前紀戊午年9月戊辰条)。「大和志」は守道村の西,および東荘村に在りとして,現在の宇陀郡大宇陀町守道付近に比定する。元禄年間の上守道の検地帳には「高倉」「高倉口」の名があり,下守道・東庄・大蔵諸村の水帳にも「高くら」「高くら谷」の名が見出される(大宇陀町史)。今日でも「高倉山」の小字が残る(大和地名大辞典)。あるいは,現在の宇陀郡榛原(はいばら)町諸木野と吉野郡室生村下田口の境界で,三郎ケ岳の西方に連なる赤埴山とする説や(歴史地名大系30),吉野郡東吉野村・宇陀郡御杖(みつえ)村と三重県飯高町との境にある高見山とする説などもある(地名辞書)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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