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寺川
【てらがわ】


桜井市鹿路(ろくろ)に源を発して北流し,同市市街地の南西部を通って奈良盆地に出て西流し,同市戒重(かいじゅう)付近で粟原川,大福付近で銭川放水路を合わせる。橿原(かしはら)市西新堂町東方で米川を合わせて以後は北流し,磯城(しき)郡田原本町九品寺南方でかがり川を合わせて同町市街地の東部を流れ,阪手付近では十二川・かんじょう川を合わせる。さらに,同郡三宅町を通り,同郡川西町吐田で大和川に注ぐ。1級河川。流長69.5km,流域面積70.2km(^2)。現三宅町石見の享保9年村明細帳は,寺川東岸今里村(現天理市今里)の荘兵衛なる者の営む舟問屋のあったことを伝えている。この今里浜は,寺川舟運の終点であった。近世の田原本は物資の集散地としてにぎわい,「大和の大坂」といわれたほどで,今里はその外港としての機能を果たした。昭和57年8月の降雨による寺川流域の浸水被害は,「大和川流域浸水実績図」によると,橿原市十市町・西垣内付近,田原本町北部・天理市西部,および大和川との合流点付近で著しかった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7168165