100辞書・辞典一括検索

JLogos

22

灯籠洞
【とうろうがほら】


蟷螂の窟ともいう。吉野郡天川村洞川にある石灰岩の鍾乳洞。「大和名所図会」に「深さ数百歩にして,内に泉あり。ながれて小池となる。相伝ふ,泉脈通じて竜泉寺の前に沸出す。山上の詣人多くこの洞に入る事を行場とするなり」とある。また「吉野郡名山図志」には「洞川村より十丁ばかり行けば,蟷螂が岩屋に至る。入口に茶店あり。それより左へ下れば川有り。橋有り,越え行けば窟に至る。窟の西,穴三つ有り。大きさ二抱ばかり。上の穴には木戸あり。内に入る者,炬火を持ちて入る。内,白石にして,すれはげたり(石質,石灰なり)。上,皆烟煤なり。奥に水流るる処なり。窟の辺,樹木茂れり。窟の前,道の左に板ぶきの屋有り。本道よりこの処まで半丁余りなり」と記す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7168246