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迹驚淵
【とどろきふち】


桜井市白河(しらが)にある淵名。古くは「書紀」に,白鳳8年に天武天皇が泊瀬(はせ)に行幸して迹驚淵のほとりで宴を催したという記事が見える。また,「枕草子」には,「轟の滝はいかにかしがましくおそろしからん」と記されていることから,初瀬川の水流の激しい場所をさすかと思われる。「大和名所図会」は,「轟滝 迹驚淵 轟橋 倶(とも)に白川村にあり……秉田(ひきた)神社 轟滝のほとりにあり」と記すが,同神社の近くに,これに該当する滝はない。「桜井市史」は,白河の中心部から西北約1.6km,巻向山の真北600mのところにある南北に細長い竜王池の俗称が轟の淵とする。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7168277