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初瀬山
【はせやま】


長谷山・泊瀬山とも書く。桜井市東部,巻向山の東に連なる山。標高548m。南は急斜面で初瀬谷に落ちこみ,山麓には牡丹で有名な長谷寺がある。同寺は「長谷の御山」(梁塵秘抄),「泊瀬上山寺」(霊異記),「長谷山寺」(長谷寺縁起ほか)とも称された。「大和志」によれば,与喜山・消灰坂・堝倉山などの支山があり,別名を豊山と称する(大和志料下)。「万葉集」には「つのさはふ磐余も過ぎず泊瀬山何時かも越えむ夜は更けにつつ」春日蔵首老,「隠口の泊瀬の山の山の際にいさよふ雲は妹にかもあらむ」柿本人麻呂,「隠口の泊瀬の山は色づきぬ時雨の雨は降りにけらしも」大伴坂上郎女など11首がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7168835