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百貝岳
【ひゃっかいだけ】


鳥栖山・百螺岳・百貝山とも呼ばれる。吉野郡黒滝村鳥住東方にある山。標高860m。「大和名所図会」には「一名中山といふ」と記され,「懐中抄」では「深ければ声も聞えぬ鳥栖のやどりは山の名にこそありけれ」と歌われている。鳥栖山が百螺岳と呼ばれるのは,史実上の大峰修験道の祖である聖宝理源大師が宇多上皇の勅命により大峰を開山するにあたり,鳥栖山頂に登って法螺貝を吹きならすと,その音は百の法螺貝を吹き鳴らすように山々に響いたためといわれる(黒滝村史)。また,大峰修行者に危害を加えた山中の大蛇をも大師の法力をもって退治したといわれ(黒滝村史),その大蛇の骨と称する動物の骨が保存される鳳閣寺が西腹にある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7169103