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纏向川
【まきむくがわ】


巻向川とも書く。県北部,桜井市内を流れる川。大和川の支流。1級河川。流長6.4km,指定区間延長3.4km,流域面積5.5km(^2)。大和高原南西の巻向山に源を発し,支流の鈴ケ原川を合して三輪山北方を西流し,大和川(初瀬川)に注ぐ。大和高原内は春日断層崖の必従谷としてV字谷の急流をなすが,谷が平野部に開けるところに扇状地を形成する。急流を利用して,かつて多くの水車が設けられ製粉などが行われたので,車谷とも呼ばれている。「万葉集」では「巻向の痛足(あなし)川」(1100)とも称され,「ぬばたまの夜さり来れば巻向の川音高しも嵐かもとき」(1101)など数首を残す柿本人麻呂ゆかりの地。谷の南側の三輪山は大神(おおみわ)神社の御神体として緑に覆われ,特別風致地区に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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