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竜門岳
【りゅうもんだけ】


吉野郡吉野町北部にある山。竜門山地の主峰。標高904m。花崗片麻岩よりなる。「大和志料」に「土人松永久秀ノ拠ル所ト云フ,是非ヲ知ラズ」とあり,戦国期には山上に城塁があったという説もある。「吉野郡史料」には足利義教に追われた一色直信の居城とある。南山麓一帯は竜門郷と呼ばれ,竜門寺跡がある。竜門寺は義淵僧正の開創といわれ,「三代実録」や「扶桑略記」には諸大寺の1つであると記されており,宇多上皇や藤原道長の来訪が伝えられている。竜門岳から流れる竜門川は山腹で竜門滝と呼ばれる瀑布をつくり,江戸期に芭蕉が訪れたことが「笈の小文」に「竜門の花や上戸の土産にせん酒のみに語らんかゝる滝の花」と歌われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170118