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鹿野園台地
【ろくやおんだいち】


県の北部,奈良市街地の南方に位置し,大和高原の西縁を画して南北に連なる春日断層崖のふもとにある台地。断層崖を刻んで西流する岩井川が山麓線を離れる南岸にあり,緩く西方に傾く台地面は標高130m前後で,岩井川のつくる扇状地面よりも20m前後高い。台地面をつくるのはやや赤色化した風化殻をもつ鹿野園礫層で,同層は山麓線付近で中新世の藤原層群,台地の中央から西域では大阪層群に属する白川池累層を覆っている。藤原層群は山麓線付近で基盤をなす花崗岩と南北走向の断層で接しており,藤原層群と白川池累層も断層で接している。南北に走るこの断層線上では,台地上に南北性の凹地ないし浅谷が認められる。台地の西縁は奈良盆地に落ち込む直線状の低断層崖となっている。台地上には鹿野園の集落があり,水田や果樹園が開け,花卉の栽培も行われ,近年では住宅地の造成もみられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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