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市峠
【いちとうげ】


伊都(いと)郡かつらぎ町志賀にあり,紀伊山地の北部,紀ノ川南岸から急傾斜の県道を南に向かって登りつめた地点に位置する。古来,峠を通る道は,花坂で高野町石道と合する高野街道の1つで,参詣者が紀ノ川を渡り高野山に至るに際し第1番目に越える峠であるので,いち峠と呼ばれるようになったといわれる。また奥地の志賀・新城の人々の生活物資が紀ノ川筋から運搬され,当峠で市が開かれたからともいわれる。現在峠に至る急坂は幅員が拡張され,志賀・新城への生活道としての役割とともに,紀伊高原カントリークラブへの道,さらに高野山道路に次ぐ高野山への自動車道としての重要性も帯び,交通量は増加している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170420