100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

越前峠
【えちぜんとうげ】


東牟婁(ひがしむろ)郡熊野川町にある峠。標高890.6m。熊野街道の中でも最も険しい大雲取越えの途中に位置する。「続風土記」には「楠の窪より南に登る事十七町にして小名越前畑というあり茶店一軒あり越前畑より南に登ること十町余にあるを石倉という茶店二軒あり」とあり,峠付近には茶店があった。現在,茶屋跡は植林地となっている。楠の窪とは熊野川町小口の地名で旅籠が10軒余あり,今もその跡が認められる。また石倉とは現在の石倉峠のことで,小口から当峠を経て石倉峠までの間は大雲取越えの中で最も険しい。また,小口と越前峠の間には古道の石畳も残されており,ハイカーのための休憩所もつくられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170642