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生石ケ峰
【おいしがみね】


生石嶺(名所図会)・生岩嶺(根来寺古記録)とも書く。標高870m。長峰山脈の主峰で,海草郡野上町と有田(ありだ)郡金屋町・清水町との境にあり,頂上に1等三角点がある。紀北の竜門山の竜に比し,その形が雄渾で虎が谷にうずくまるように見えると,「名所図会」にある。山名は,山中の大石を祀る生石(しようせき)神社に由来するといわれ,地形をよく表した山名。付近一帯は,昭和30年生石高原県立自然公園(面積6.9km(^2))に指定された。地質的には隆起山麓階とも考えられ,石英片岩の硬軟による浸食のため形成されたと思われる。準平原状の山頂平坦面は,ススキ原となり,ハイキング・キャンプに好適,眺望も開け,遠く兵庫,四国・淡路まで望見できる。頂上付近に20m(^2)の笠石と称する巨岩,南麓に那智の滝に次ぐといわれる次の滝(高さ107m)がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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