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小広峠
【こびろとうげ】


西牟婁(にしむろ)郡中辺路(なかへち)町にある峠。熊野街道が通る。標高546m。現在は国道311号が通る。日置(ひき)川水系野中川と熊野川水系熊瀬川の分水嶺である。江戸期には茶屋が3軒あったという。明治32年の改修で峠は掘り下げられ,小広王子も峠の脇から北へ数十mの所へ移された。昭和5年の改修で峠はさらに低く掘り下げられた。天仁2年の「中右記」には「小平緒」とあり,享保7年の「熊野道中記」には「小広尾」とある。「吼比狼」の字を当てて狼伝説と結びつけるのは後世の作であろう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7171600