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柘榴川
【ざくろがわ】


那賀郡桃山町を流れ,貴志川に合流する1級河川。延長5.8km,河川箇所表による総延長5.777km。紀ノ川南岸に連なる竜門山地の主峰,竜門山東麓の日待峠付近を水源とし,谷々の細流を集め黒川となり,さらに大原・神田(こうだ)を曲折しながら西北流し,調月(つかつき)北部で貴志川に合流する。付近は緑泥片岩の堅い岩層のため下方浸食はなく,各所に渓谷を呈する。古くは紀ノ川に合流していたが応永年間以降に治水工事が行われ,断層に沿って貴志川に合流する現在の流路をとったが,その時期は定かではない。川名は,黒川村(現桃山町大字黒川)の稲村神社の祭神が神田の三船神社に移ったとの伝えがあり,御神体が蛇体と化し三船神社まで当河川を下ったことから蛇来(じやくる)川といったのが転化して「ざくろがわ」となったという(三船神社史考)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7171709