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新和歌浦
【しんわかうら】


和歌山市の南西部,雑賀(さいか)山のほぼ中央にそびえる章魚頭姿(たこずし)山の南麓に位置する浦。和歌浦湾と海食崖の海岸美を誇る観光地。「和歌山史要」によると新和歌浦一帯は断崖絶壁で昔から1mほどの里道一筋しかなく,田野まで民家もなかったが,この景勝に着目した伊都(いと)郡かつらぎ町の森田庄兵衛氏が明治43年私財を投じて車道約1km(トンネル2つを含む)を開削し,この地を「新和歌の浦」と呼んだ。また,3年後の大正2年,和歌浦口から路面電車が開通(昭和46年廃止)すると,にわかに観光旅館などが立ち並び,紀北屈指の新名所として発展したとある。新和歌浦遊園入口の近代的な観光橋,磯馴松や千鳥・蓬莱岩などの風景や立ち並ぶ旅館街などが観光地の雰囲気を感じさせる。波打ち際に遊歩道があり,磯の散策も楽しめる。昭和35年背後の章魚頭姿山へロープウエーが通じる。また,山頂には回転展望台が設けられ,眺望に優れる。交通は国鉄和歌山駅・和歌山市駅から和歌山バス新和歌浦行が運行する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7172105