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千里ケ浜
【せんりがはま】


千里海岸ともいう。和歌山県の南西部,日高郡南部(みなべ)町にある砂浜海岸。南部湾に突出する目津崎から北方に約1.5km円弧状に続く。熊野古道が通り,千里王子がある。ここは徳島県の日和佐海岸とともにアカウミガメの産卵地として有名である。毎年6月中旬から7月末ごろまで夜になると砂浜一帯に産卵にあがってくる。その数は一夏に数百頭にのぼり,1頭で150~200個を砂の中に産卵し,40日ぐらいで孵化し,子亀が深夜から早朝にかけて海に帰ってゆく。心なき者のいたずらもあり,地元青年団の有志が卵が盗まれないよう見張りを続けている。前面の海は遠浅でないため大部分は遊泳禁止区域になっており,東側の目津崎寄りだけがキャンプ場と海水浴場になっている。最近この浜で縄文晩期から弥生初期ごろと思われる製塩遺跡が発見された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7172208