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千穂ケ峰
【ちほがみね】


鎮護峰・稚児峰・経ケ峰・千木森(ちぎやもり)ともいう。新宮市新宮の西部にある権現山の主峰。標高253m。新第三紀層を貫き噴出した熊野酸性岩からなる。権現山は南北に長く,東西は急斜面で東側は新宮市街を見下ろし,西側は熊野川に屹立する。このため熊野川は北に蛇行し,再び東流して太平洋に注ぐ。権現山の南端を神倉山といい,山腹には神倉神社があり,突出している岩壁は「日本書紀」に見える天磐盾と伝える。ここは弥生時代からの祭祀場と考えられ,また建久4年源頼朝が寄進したという538段の急な石段がある。権現山の北東麓には熊野三山(熊野権現)の1つ熊野速玉大社がある。「続風土記」には,神倉山とは権現山の旧名であったが,今は高倉下命の鎮座している所(神倉神社の所在地)を指す名となったとある。吉野熊野国立公園の一部に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7172429