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箸折峠
【はしおりとうげ】


西牟婁(にしむろ)郡中辺路(なかへち)町にある峠。標高約360m。熊野街道は逢坂峠から大坂本王子を経て日置(ひき)川の小支流津毛川の谷へ下り,当峠を越えて日置川本流左岸の近露王子へと向かった。現在の国道311号は津毛川北東の山腹から峠の南側をほぼ等高線沿いに迂回している。峠名伝承によれば,花山法皇が熊野行幸の際,昼食をとり,供奉の者が箸を忘れたので,傍らのカヤを折って用いたことにちなむ。また,花山法皇が行幸の際法華経と法衣を埋納された所と伝える宝篋印塔と,花山法皇の僧服姿と伝える牛馬2頭の背にまたがった石像が峠の上にある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7173037