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広見川
【ひろみがわ】


奈良川十津川村に発する日置(ひき)川最上流部の呼称。流長約12km。十津川村の果無(はてなし)山脈南斜面に源を発し,南流して西牟婁(にしむろ)郡中辺路(なかへち)町広見川地区を経て,高雄山の北西で東牟婁郡本宮(ほんぐう)町域の果無山脈南斜面から流れる東ノ川と合流し,日置川となる。流域に平地はほとんどない。第2次大戦中に燃料(木炭)確保のため,昭和16年から同19年にかけて高雄隧道が掘られ,野中からの林道が開かれた。広見川の集落には昭和22年から開拓団として8戸が入植したが,畑作は不振で,山仕事に従事するしかなく,資金返済が済むとともに昭和40年ころから離村者が相次ぎ,同42年には開拓農協も解散し,現在は廃村となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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