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馬ノ山
【うまのやま】


東伯(とうはく)郡羽合(はわい)町大字橋津の南側にある丘陵状の山。標高107m。当山一帯には,古墳前期の山陰第2の大型前方後円墳を主墳とする5つの前方後円墳と15の円墳が分布する。馬ノ山古墳群(橋津古墳群)と呼ばれており,国の史跡に指定されている。ゆるやかな半独立の丘陵で全山はほとんど開拓されて畑や二十世紀梨の果樹園になっている。この丘の北は日本海に臨み断崖になっており,南西は東郷池につらなり羽合平野に臨んでいる。戦国末期山名・尼子軍の激戦地となり,また天正9年には御冠山の羽柴秀吉軍に対する名将吉川元春の陣地ともなった(陰徳太平記)。伯耆国河村郡東郷荘下地中分図(松尾神社領)によれば当山付近は領家分馬野として馬が放たれている絵が描かれており,当山の地名由来が推測できる安山岩溶岩の台地。高原状の地形なので馬ノ山高原とも呼ばれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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