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豪円山
【ごうえんざん】


西伯(さいはく)郡大山(だいせん)町大山寺集落博労座の東500mに位置する円型の小山。標高892m。古くは呼滝山と呼ばれ呼滝地蔵が祀られており,盆の送り火をこの山の頂上で焚いて祈ったという。新期大山火山活動によって生じた寄生円頂丘の1つで紫蘇輝石角閃石安山岩よりなる。江戸初期大山寺領3,000石を安堵した傑僧豪円を葬ったところから山名が残った。頂上には豪円地蔵が鎮座し登山道脇には豪円僧正第2世から第8世までの世代墓がある。北西面の尾根沿いには,みごとな黒松の純林が発達,海岸低地の塩風に耐えて林をなすクロマツが海岸から遠くはなれて,この高さにしかもブナやミズナラの分布と逆転してより高位置に生育しているこの天然林は,植生の上で特異なものであり世界的にも珍しいといわれる。東南斜面は,スキーゲレンデとして整備され,各種のスキーコースやリフトも完備している。山頂に展望台がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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