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湖山砂丘
【こやまさきゅう】


県東部,千代(せんだい)川の左岸に広がる海岸砂丘。鳥取市伏野と賀露と産水を結ぶ,ほぼ三角形の範囲に広がる。東西5.5km・南北2.0km,高さは30m以下。砂丘は海岸線に並行する砂丘列と,海岸線と斜交する内陸側の砂丘列の2列に大別され,両者の間に標高5~7mの平坦な砂地帯がある。また砂丘の中央部に大寺屋から海岸の方に延びる低地帯があり,その標高は5m以下。これはかつて湖山池から日本海に通じた水路跡ともいわれる。砂丘の下には岩盤や洪積砂層があり,一般に砂丘の厚さは大きくない。砂丘の開発は18世紀に大寺屋の船越作左衛門らによる黒松の砂防林に始まり,次第に農地化が進んだ。特に農業用水は,当砂丘の平坦地帯に多くの浜井戸を掘り,人力による灌水が行われた。昭和29年畑地灌漑事業によりスプリンクラー灌水となり,近郊農業地域として集約的農業に変わった。同42年鳥取大学の総合移転が当砂丘南東部に進められて以後,都市化,住宅地化が進行しつつある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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