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陣鉢山
【じんばちやま】


八頭(やず)郡若桜(わかさ)町北部にある山。標高1,207m。氷ノ山スキー場の正面にそびえ,山容も特長があるため,比較的目立つ山である。山名の由来は,若桜町若桜や広留野方面から見ると角錐状をなしていることから「陣鉢」と名づけられたものであろうか。山体全部が第三紀層によって構成されており,山頂部には角礫岩が露出している。因但の国境稜線より西に派出しているため,独立峰的によくまとまった山となっている。山体はよく浸食され,来見野川・舂米川の各支流がいくつもの険しい谷を刻んでいる。この山は,昭和40年代前半までは全域がブナ原生林に覆われていたが,その後南面は山頂部を残して皆伐され,スギ造林地に代わった。北面の来見野川源流域は,今なおその状態を保ち,東部中国山地における秘境的部分の1つ。山頂はブナ林で展望は悪く,登山道もない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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