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壺瓶山
【つぼかめやま】


坪上山とも書く。西伯(さいはく)郡淀江町にある小高い丘陵状の孤立峰。標高113.7m。海岸に近く,国道9号のすぐ南。佐陀川の東に位置し,古くは会見(あいみ)・汗入(あせり)の両郡の境界となっていた。地質は鮮新世の安山岩であるが,従来考えられていたような大山(だいせん)の寄生火山ではない。山頂まで梨園が開かれているが,斜面は針葉樹に覆われる。享保2年,会見・日野2郡の農民が当山に集まって藩に抵抗したが,このときより百姓はしばしば当山に拠って一揆を起こした。この騒動は壺瓶騒動と呼ぶ。「伯耆志」に「坪上山,会見汗入両郡の界に在り。官帳坪亀に作る。田蓑日記また然り。山上古の官道あり。今樵路となる今の官道は百年前に改造せりと云へり」とある。山頂部は平坦で遺跡も多く分布する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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