100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

浜坂砂丘
【はまさかさきゅう】


県東部,千代(せんだい)川の右岸に形成された巨大な海岸砂丘。東西4km・南北1.5km。南は凝灰岩山地標高94.3mの部分まで砂丘砂が被覆している。西半には鳥取大学の砂丘研究施設があり,砂丘に関する実験や研究が進められている。東半は天然記念物および砂丘の観光施設地区を含む。昭和30年30haが国天然記念物に指定され,以後指定範囲が拡大。この地区の自然が保存されたのは,第2次大戦前に鳥取連隊の演習地で,農地化や植林が進まなかったためでもある。藩政期,但馬道が浜坂から柳茶屋・旧砲台・折橋を経て岩戸に抜けていたため交通路として利用された。文久3年にお台場(旧砲台)が築造。浜坂砂丘西部の十六本松から新田にかけては,安永年間頃伴九郎兵衛らにより開拓が進められ,浜坂新田の農地化が行われた。昭和28年には十六本松付近の砂丘地にゴルフ場が開設。砂丘地には岩山があり遺跡が分布する。伴山(放レ山)・荒神山・馬の背・都築の山(栃木山・道場山)などのほか,多鯰ケ池南方に第三系の山地が砂丘の移動をせき止める役割を果たしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7176530