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東坂
【ひがしざか】


大山隠岐国立公園,船上山の登山道にある坂。東伯(とうはく)郡赤碕(あかさき)町山川木地(やまかわきじ)から船上山に登る際に利用されていた。船上山行宮跡の近くに通ず。通称猿坂と呼ぶ。元弘3年2月配流先の隠岐から逃れられた後醍醐天皇を奉じて,名和長年は山上に立てこもり,追手の佐々木清秋(隠岐守護職佐々木清高の弟)は1,000余の兵を率いてこの坂を攻め上ったが,地の利を生かした名和勢はわずか100余の手勢で大勝をおさめる。天皇が同年5月京都還幸のため下山されたのもこの坂である(船上戦史)。現在,主要地方道倉吉赤碕中山線が茶園原と東坂を分断する形で通り,車を利用すると直ちに坂に取り付く。西坂が利用されなくなった現在,船上山への唯一の道。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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