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北条平野
【ほうじょうへいや】


東伯(とうはく)郡の北条町・大栄町・羽合町・東郷町にまたがり,北条砂丘の南にひろがる低湿な平野。東は東郷池から西は大栄町由良付近まで東西に細長くのびた平野で,倉吉平野の北部を構成する。平野全域は沖積世の高海面期には海域であり,平野の地下からは貝殻が発見されるが,北条砂丘の砂浜帯が成長した結果,潟湖となり次第に土砂が堆積して平野となった。最後まで残った水域が東郷池であり,近世まで沼沢地であったのが,倉吉市古川沢や大栄町島付近の地域である。天神川はこの平野を東流して橋津に至り,現在の羽合(はわい)町域に羽合平野をつくった時期があり,西流して由良に達した時期もあったが,寛文年間に砂丘を開削して,現在の流路ができあがった。平野の開発の歴史はかなり古く,東部の羽合平野には条里型地割が良好に残存している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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