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丸山
【まるやま】


鳥取市久松山の旧鳥取城跡の北方の尾根から,国道9号を隔て孤立した標高わずか85mの小丘。山頂には丸山城があった。「因幡志」に「浜坂村ニ崔嵬タル孿山アリ本名丸山ト号ス。此山ハ天正中秀吉公鳥取城攻ノトキ鳥取ノ砦トシテ奈佐日本之助トイフ武士出張シタル古城ナリ」とある。山下の西側を袋川が流れており,豊臣秀吉来攻のさいは西の方毛利氏から送られる兵糧はいったんこの山にはこばれ,ここから雁金城をとおって鳥取本城に運び入れていたとのことである。山体は久松山と同質の花崗岩の上に第三紀の礫岩が不整合にのっている。山の西南側には採石場があり,東側の山麓は住宅地として造成利用されている。山の西側の崖には天然記念物に指定されている離水海食洞がある。また,山の下には丸山城主であった奈佐日本之助の死を弔って河童地蔵がまつられている。雁金城主であった塩冶周防の墓もここにある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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