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弥山
【みせん】


西伯(さいはく)郡大山(だいせん)町にある大山の主峰。標高1,711m。山名は仏教語の須弥山に由来すると考えられる。大山連峰の西端に位置するピークで大山山頂と呼ばれる。新期大山火山活動の中央円頂丘と考えられ,黒雲母角閃石安山岩で構成される。大山寺集落から夏山登山道で約2時間半,元谷・行者谷から2時間,桝水原からの正面登山道で約2時間で達するが現在閉鎖されている。一般に夏山登山道から弥山頂上をきわめることを大山登山という。頂上には頂上小屋があり比較的平坦面が発達し,キャラボクなどの低木高山植物,クガイソウ・シモツケソウなどの高山植物が群落を形成する。ダイセンキャラボクは頂上付近の北西に面したなだらかな斜面,およそ8万m(^2)の範囲にわたって密生し,大群落を形成,大山では1,400mあたりから分布し,1,600m付近では大群落となり,昭和2年に天然記念物,同27年には国特別天然記念物に指定され,県の木にも指定されている。頂上に近い9合目あたりの西寄りに2つの小池があり,南方の高い位置にあるものを地蔵ケ池,北方のやや低い位置のものを梵字ケ池と称し,いずれも周囲20~30m,深さ20~30cm,泥底であるが最近は枯渇している。毎年6月の第一日曜日には山開きが行われ,タイマツ行列や山頂祭が盛大に繰り広げられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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