100辞書・辞典一括検索

JLogos

13

青垣山
【あおがきやま】


能義(のぎ)郡伯太(はくた)町大字東母里(もり)にある標高127mの山。「風土記」に,「青垣山廻らし賜いて,玉珍置き賜いて守らんと詔りたまいき。故,文里(もり)という。神亀三年,字を母理と改む」と見える青垣山は,垣のように周囲を取り囲む緑の山という意で,普通名詞であるが,これがのちに大字東母里の山の固有名詞となったものか。「雲陽誌」の東母里の項には,「青垣大明神,天下を造所の大神大穴持命なり,本社三尺五寸」と見え,「風土記」に見えるように玉を神体として大国主命を祀ったもの。地元では長江ゾネとも呼ぶ。安来(やすぎ)市西部の車(くるま)山を,「風土記」で暑垣(あつがき)山と称し,「風土記解」では暑は青の誤りかとし,青垣山と混同されることがあるが,前記のような青垣の意から考えてもわかるようにまったく別のものである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7177474