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伊勢島
【いせじま】


益田(ますだ)市土田(つちだ)町沖合約2kmの日本海上の岩礁,古来より伊勢島という。周囲約100m・高さ1mにも達せず,白波が岩礁を洗う。周辺は好漁場であり,岩礁は磯釣りの好釣場。時代は不明であるが,土田浦の娘お伊勢は縁あって高島に嫁したが,月日の経過とともに島の単調さに飽き,土田浦に帰りたい一心から島を3回まわれば泳ぎ帰れると聞き,毎日の練習の甲斐あって難なく島を3回まわることができるようになった。ある日意を決して島を3周し,余勢を駆って土田浦めがけて力泳したが,遂に力尽きこの岩礁にたどり着くや若い生涯を閉じた。これよりだれいうとなく「お伊勢島」「伊勢島」というようになった。石見船唄にも「ドント,ドントとエー波高島でヨー,ソレホイ,お伊勢呼ぶ声なつかしや,トノエー,ナニオエー,ソレソレ」とうたわれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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