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会下谷
【えげだに】


邑智(おおち)郡川本町の中央東南寄りの会下川に沿って開けた峡谷。全長4.5km。会下川は大字川本の幡(はた)に発し,会下谷を流れて谷地区で矢谷(やたに)川に合流する。鎌倉期,当地方を領有していた小笠原氏が温湯(ぬくゆ)城築城。この地は四方を峻険に包まれ,会下川と矢谷川が合流する三角地点が大手となった。小笠原氏が勢威をふるった200年間,この谷は小笠原氏の城下町として栄え,菩提寺宝林山広汲寺をはじめ,大小伽藍があり,会下谷の地名はそこから出たものと思われる。温湯城は毛利氏の石見来攻により永禄元年5月落城,城も堂塔も灰燼に帰した。江川(ごうのがわ)以南の地は毛利氏の手に移り,小笠原氏は江川の北部に移る。この谷には会下姓の家がいまもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7178044