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円城寺山
【えんじょうじやま】


松江市栄町地内に属する山。松江市街の南部を東西に走る丘陵性山地の西北に突出した端の部分の称。標高約30m。もとはこの山の西麓を宍道(しんじ)湖が洗い,約500mの距離を隔てて湖中の嫁ケ島と対していたが,明治末期に西麓を国鉄山陰本線が,昭和30年代に埋め立てられた湖岸を国道9号が通り,鉄道と国道の間は市街地となっている。山名は,この山を北に背負う臨済宗の古刹円成寺(堀尾忠晴の墓がある)に由来するが,元山(もとやま)と呼ばれることもあった。「雲陽誌」はこの山の宍道湖岸の風光の美しいことを力説している。地質は第3紀火山活動による玄武岩で(嫁ケ島も同様),シイやカシなど常緑広葉樹の極相林を残しており,植物生態学上貴重な場所である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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