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大糞山
【おおくそやま】


那賀(なか)郡三隅(みすみ)町大字井野(いの)にある山。摺鉢(すりばち)を伏せたような山形である。太古大人(おおひと)が片足を漁山(いさりやま)に,片足を大麻山(たいまさん)に置いて脱糞したところ,糞が化して山になったという伝承がある。井野村は全村花崗岩系の山で砂の産地であるが,この山だけが玄武岩からなっており,その風化土は肥沃であり,山頂まで耕起して収奪農業を繰り返していたのに減収をみなかったという。山名の生ずる由来となった。この山は特にソバを名産とし「岳(だけ)のソバ」と呼ばれていたが,現在は雑木山。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7178113